―僕らの夏休み(真夏の夜の夢)―後半


そして夕方…学校連絡で集合をかけられていた僕達は夕涼みがてら、

少し遠いが歩いて学校へ行くこととなり、

ジャリテンは家に帰った。

宿題のこととか

(諸星は「
宿題を写させてくれ」と、たわけた事を言っとったが)

話すうちに商店街へ入る。

夕方だというのに店先ではイスを並べたり、

板を組み立てて机を作ったり忙しそうだ。

商店街のアーチには納涼夏祭りと、看板が取り付けられている。

ラム「なんで浴衣(ゆかた)着て学校へ行くっちゃ?」

諸星「さ〜な〜盆踊りでもさせるのかな〜」

しのぶ「今までこんなこと無かったのにね」

面堂(盆踊り…ワルツなら得意だが踊れるだろうか…)

学校へ着くと、もうかなりの生徒が集合していた。

諸星「
きゃ〜竜ちゃん久しぶり〜
            元気してた〜?!!


竜之介「
いきなり抱きつくな!!暑苦しい!!

すかさず殴られる諸星。

コースケ「何だ?あたるやしのぶ、

      面堂といっしょに来てなんかあったんか?」

ラム「今日は終太郎のプールで泳いでたっちゃ」

コースケ「い〜な〜。面堂、今度俺らも誘ってくれよ」

面堂「いいだろう。誘ってやる」

(この際ついでだ。

オマケとして諸星とともに、
プールの底に沈めてやる!!

自分でも、真っ暗闇チューブの事で、

ほとんど八つ当たりだと自覚していたが、

どうせ奴らは泳ぐだけでなく、散々飲み食いするのだ。

いつものことだが、こちらが用意してやった食事を感謝もせずに。

たまには、このぐらいの仕返しは僕にしては、

可愛いものだと諦めてもらおう。

そんなことを思っていると温泉マークが現れた。

壇上にて演説を開始する。

温泉「よーし、みんな集まったな。

   それではこれより友引高校納涼きもだめし大会を開催する!

   夏休みの間中、

   われわれ教師一同は苦心を重ねて、
大お化け屋敷を設立した。」

校庭いっぱいに、この建物は何だと思っていたが、お化け屋敷だったとは。

教師だけで、よくもこれほどの広さの物を作り上げたと感心する。

ラムさんとしのぶさんは喜んでいるが、男子生徒のほとんどは

「付き合いきれねえ」

         「くだらねえ」

               「しょ〜もな〜」


とか文句を言っている。

しかし温泉マークの次のセリフに、一同は歓声を上げた。

温泉「無事出口に到達した者には、ほうびがある。

   今夜の友引町夏祭りの夜店で
無料で何でも食い放題飲み放題

   これは友引商店会のみなさまのご好意である!!」

ラム「わ〜がんばるちゃ!」

竜之介「無料ってただのことか?」

しのぶ「そうよ、竜之介君」

諸星「そういうことなら、がんばってみるか!」

面堂(……………………………………………………………………………


…………………………………………………………………
夜店?!!!

僕は、半分
気絶状態になっていた。

夜店…。

僕が知らない憧れのひとつをここで知ることができようとは…。

とりあえず、隣にいた竜之介さんに聞いてみる。

隣には諸星もいたが、諸星に聞くのは嫌だったし、

竜之介さんは一応浜茶屋の店主4代目の予定だ。

夜店はお祭りの時だけの、特別な物を売るところと聞いたことがある。

物を売る側の竜之介さんなら、

詳しいことを知っているかもしれないと思ったからだ。

面堂「夜店とはどういうものか知ってますか?竜之介さん。」

竜之介「おめえ夜店も知らねえのか。」

面堂「ど〜も庶民の風俗にはうとくて…」

竜之介「夜店っていうのはよ〜おめ〜
ぎんぎらぎんでよ〜

それで
ヒヨコとか風船とか、

手のとどかねえ高価な物


いっぱい売っててよ〜
綺麗な着物着たね〜ちゃんが、

ぞろぞろいっぱい歩いててよ〜


竜之介さんは手を握り締めて、力説している。

面堂「…手の届かない高価な物…」

(さ、さすがは夜店だ。なんかすごいぞ…

面堂家でも手が出せるかどうか……)

竜之介「いっぺんで良いから売る側でなく、

買う側で参加したかったんだ!!」

しのぶ「がんばりましょうね、竜之介くん」

僕は心の中の動揺を抑えるために、平然とした素振りで答えた。

面堂「よくは分からんが一度は庶民の生活に触れておかねばな…」

諸星「嫌味なヤツだな〜」

面堂「そうか?」

諸星「そうだ。」

面堂「そうかな〜僕としてはそんなつもりは、ないんだがな…」

諸星がどう思おうと、今はどうだっていい。

それよりも今は夜店だ。

憧れの夜店。

絶対に見てやる。

コースケ「お〜い!そろそろ行こ〜ぜ!」

目をやると順番が来ている。

周りを見渡すと、何故か教師たちは嬉しそうにしている。

よほど怖がらせる自信があるのだろうか?

諸星を先頭にしてお化け屋敷に入る。

不気味な音楽が流れ、うす暗がりには破れたちょうちんや、

ハリボテの妖怪や火の玉…。

いくらなんでも、チャチ過ぎる。

諸星もそう思ったらしく、コースケとともに文句ばっかり言っている。

諸星「こんなもので、怖がると思っとるのか?」

コースケ「発想が貧困なんだよな〜見ろよ、これ」

トカゲが吊り下げられていたり、不細工に変形した顔の、ろくろ首。

つぶれたオバQみたいなお化け。ミイラ男。

古今東西の、混ぜこぜのお化けらしいが、まったく怖くない。

真剣に造ったとは思えないような代物だ。

これでは了子の嫌がらせで、

いきなり見せつけられる不気味なマスクの方が、出来が良い。

諸星「大体この飾りつけ、悪趣味だよな〜」

コースケ「下品と言うか、まったく品格が感じられん。」

?「悪うございました。」

唐突に何かが現れる!

下から照らされた光!!

恐ろしげな陰影!!

不気味な謎の物体!!!

なんか頭の部分が、てかってる!?


諸星・コースケ

ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

…それは古井戸から現れた校長先生が、

ただ下から懐中電灯をあてているだけだった。

別に顔にメイクしているわけではない。普通の顔だ。

校長先生「…全部私の趣味なんですけど…」

その言葉を聞いた諸星とコースケが、あわてて媚(こび)を売る。

諸星「こ、校長の…そうか〜どうりで品がいいと思った。」

コースケ「いやぁ、そうでしたか〜そこかしこから、わびさびがにじみ出ている!!」

しかし校長先生は泣きながら(
泣いたフリだろう。たぶん。

古井戸に隠れてしまった。

しのぶ「先生、元気出してね」

諸星「あ〜怖かった。」

よほど怖かったのか、胸を押さえながらしゃべっている。

コースケ「
内申書むちゃくちゃ書かれるぞ。きっと!

…僕は唐突に現れた校長先生よりも、

どちらかと言えば、

さっきの諸星たちの驚いている顔の方が怖かったのだが…

そしてしばらく先を進んでいると、いきなり天井から釣鐘が落ちてきた。

諸星はすばやく避けて、この僕を釣鐘の中へ押し込めた。

面堂「
わ〜ん!!

     くらいよ〜!!

        せまいよ〜!!

            こわいよ〜!!


かなり頑丈な造りの釣鐘だったが、

恐怖よりも諸星への怒りが勝り釣鐘を割ることができた。

面堂「諸星!!きさま〜!!」

斬りかかろうとしたが、いきなり壁から槍が突き出てくる。

ギロチンが降りかかってくる。

これはお化け屋敷ではない。

トラップ屋敷ではないか?

そう思いながらトラップを避けていると、

温泉マークの勝ち誇った声が聞こえてきた。

温泉マーク「ふっふっふっ…さすがはしぶといなぁ、諸星あたる。」

諸星「その声は!!」

コースケ「温泉マーク!!」

次の瞬間!!

奇声を挙げて襲い掛かる教師集団!!

それぞれに武器を持っている。

防げるか?!!

しかし心配は無用だった。

ラムさんの電撃、しのぶさんの机大乱舞の前には、

いくら教師集団が武器を持って襲い掛かってきても、

こちらの戦力のほうが上だったのだ。

ラム「いきなり何をするっちゃ〜」

しのぶ「
きゃー面堂くん、助けて〜!!

面堂「
…え…っとぉ、何かお手伝いすることがあれば…

教師軍団はラムさん、しのぶさんに、ぼこぼこにされている。

特にすることは何もない。

諸星「わ〜ははははは、い〜ぞぉ。もっとやれ〜」

のんきに諸星とコースケは笑っている。

しかしそれは、捨て身の教師たちの陽動作戦だったらしい。

背後の壁が、突然裏返しとなり竜之介さんが連れさらわれたのだ。

しかし壁の向こう側では「
なにしやがんでぇ!!」という

怒号の声とともに、教師たちの絶叫が響いた。

そして、しばらくしてから後、再び壁が裏返り竜之介さんが戻ってきた。

諸星「大丈夫だった〜竜ちゃん?」

しかし竜之介さんは何故か怒って、諸星をぶっ飛ばしてしまった。

後で聞いてみたが、どうも諸星と間違われてさらわれたらしいと怒っていた。

やれやれ竜之介さんも気の毒に…

教師軍団の罠を突破すると、

カーテンの向こう側から、なにやら軽快な音楽が聞こえてきた。

諸星「祭りばやしだ!!夜店で食い放題、飲み放題!」

コースケ「出口は近いぞ!!」

ラム「明かりが見えるっちゃ」

しのぶ「やっとゴールね!」

竜之介「ヒヨコと風船と綺麗な着物着た、ね〜ちゃんが、見れる!!」

諸星たちは一丸となって走った。それが罠とも知らず…。

走ったその先は、深い落とし穴だったのだ。

全力疾走で、なだれ込んで行った諸星たちは、

ブレーキをかける暇なく奈落の底へ落ちていった。

教師軍団「
や〜い、や〜い!!

      「
ぼーでつついてやる!!

      「
わははははははは!!!

これが本当に教師の姿だろうか?

小学生か幼稚園生と変わらない。

諸星「こら〜面堂、そこにいるなら助けんか〜い!!」

そう、聡明なる僕は罠と見抜き、一人罠を逃れて暗幕の影に隠れたのだ。

助けを求めている諸星たち。

教師軍団を相手に助けるのは僕の力を持ってすれば簡単なことだ。

…………しかし…………夜店…………あこがれの夜店…………。

幼い頃の情景を思い出す。

あれはもう10年近くも前のことだ。

当時、面堂邸内から出たことのない僕にとっては、

外の情報源は黒メガネしかいなかった。

夏になると、外ではお祭りがあって夜店という特別な催しがされ、

そのために日本全国からその道のプロが現れて、

夜店の時だけにしか売りだされない品物があると…

妹の了子が産まれ、面堂家次期当主としての自覚が求められていた頃、

僕はそれでも、どうしても夜店が見たくて、

母上にさりげなくお願いしてみた。

幼少時の面堂「ねぇ母上、

          庶民の祭りには夜店というものが出るそうですが、

          一体どのようなものなのでしょう?一度みて見たいなぁ…」

母親「終太郎さん、そのような下々の催しに興味があるのですか?」

幼少時の面堂「…いいえ、そんな…」

母親「ならば、よろしい」

外に出て見たいのだという事を、遠まわしに母上に言ってはみたが、

結局会話はそれで終わり、外へ行きたい。

夜店を見たい。

という僕の願いは、それっきり遠い思い出となってしまった。

…………でも今、あきらめていた夜店が、あともう少しで見れる。

面堂「
本当は、すっごく見たかったんだ!!

僕は、出口に向かって走り出した。

面堂(許してください!ラムさん!しのぶさん!竜之介さん!

諸星とコースケの男どもは、どうだっていいけど。

一刻も早く見たい、夜店を!

この暗闇を通り抜ければ…この暗闇を…この……………暗闇!!!)

面堂「
わ〜ん!!

        くらいよ〜!!

             せまいよ〜!!

                   こわいよ〜!!


忘れていた。

この暗闇。

一歩も動けない。

そこへ響く、何も考えてない能天気な声。あわててとりつくろう。

諸星「なにやっとるんだ?」

面堂「どうかしたのか?」

諸星「こっちが聞いとんじゃ」

コースケ「お前、今泣いてたんじゃないのか?」

面堂「気のせいだろう?」

諸星「そうか?泣き声が聞こえたような気がするんだが?」

面堂「幻聴じゃないのか?もしくは教師たちが用意した効果音とか?」

あくまでも、しらばっくれることにする。

それに飽きたのか、諸星が気を取り直したように話す。

諸星「…まっ、いいか。よ〜し、気を取り直してゴールをめざすぞ〜!!」

途中、どうやって抜け出したのか聞いてみると、

ラムさんは得意気に話してくれた。

閉じ込めたフタが幸い金属製であった為、

電撃で教師軍団をノックアウトして

脱出してきたそうである。

やっぱりあの教師軍団は、頭の中身も小学生並だと思った。

歩いていると暗闇が徐々に薄れ、今度こそ本当にゴールが近いと感じる。

しかし生徒の怒号が聞こえてきた。

友引高校生徒「
出しやがれ!!

         「
開けろ〜

         「
約束が違うじゃねえか!!!

教師軍団は初めから、

約束を守る気はなかったらしい。

出口付近に頑丈な鉄格子が、行く手を阻んでいる。

諸星「くそ〜最初っから通す気は無かったんだな!!」

コースケ「食い物の恨みは恐ろしいぞ!!」

諸星「ラム!!かまわんから、横の通路の壁をぶち破れ〜!!」

ラム「わかったっちゃ!!」

壁が電撃でぶち抜かれ、外の景色が見える。

同時に誰かが立ちはだかる。温泉マークだ!!

温泉マーク「ふっふっふっ諸星…

     どうしても通りたかったら、この俺を倒してから、いく…」

……
ぶぎゅる。……

最後までセリフが言えなかったらしい。

諸星「
開いたぞ〜!!

コースケ「
夜店だ!!夜店だ!!

竜之介「
ヒヨコと風船と
   綺麗な着物着た、ね〜ちゃん!!!


しのぶ「
先生ごめんね!!

ラム「
突撃だっちゃ〜!!

温泉マークは思いっきり無視されて、

後に続く友引高校生徒に、踏んづけられてしまった。

面堂(夜店が見れる!やっとあこがれの夜店が今、僕の目の前に!!)

商店街に入る。そこはなにやら金属製の物体が並べられていた。

面堂「これが夜店…か?」

僕は感動したが、すぐに冷めてしまった。

こんなものが夜店?

これが高価な物?

こんなものに10年近くもあこがれていたのか?

僕の疑問は、諸星たちの怒りの声で立証された。

諸星「
何だこれは〜!!
     ふざけんなよおおぉぉぉぉ!!!


手には木槌が握られている。

コースケ「
ここは村の鍛冶屋さんか?
       冗〜談じゃないぜえぇぇ!!!


同じく木槌が握られている。

竜之介「
ヒヨコがいねえ。風船がねえ。

手をボキボキさせて怒っている。

ラム「
うちらを、だましていたっちゃねぇ!!

体中から電撃が発せられている。

しのぶ「
許せないわあぁぁ!
      大金物市ってなによ!


机が大量に山のように盛られて、投げる体制になっている。

来る時の商店街のアーチには、

納涼夏祭りと看板が取り付けられていたはずだが、

それがしのぶさんの言うとおり、

大金物市という垂れ幕に取って代わられている。

諸星たちは、もはやぶち切れ寸前である。

再び、温泉マークに攻撃を仕掛けるまでの時間の余裕も、

あとわずかだろう。

面堂「ちょっと待て、これは夜店じゃないのか?やはり?」

諸星「どこをどう見りゃ夜店なんだよ。あの垂れ幕も見ろよ。大金物市だなんて。」

面堂「…僕は夜店を見たことがないからな。

    …説明されても体験しなければ本当にわからない。」

諸星「見たことがない?

    
…ほほ〜するってぇと…
          ダンナ、いい考えがあるんですがねぇ…


諸星は卑屈に、もみ手までしている。

…お前は、いつの時代のどこの生まれだ?と、

ツッコミたくなるのを我慢して聞いてやった。

面堂「何か、いい考えがあるのか?」

諸星「まあね。お前の決断しだいだ。のるか?」

面堂「話の内容にもよるな、話せ。」

諸星「今回、温泉マークたち教師だけじゃない。商店街の人間も一枚かんでる。

   証拠はあの垂れ幕だ。あの大金物市という垂れ幕。

   それに商店街の人間が、関わってなかったら夜店から、

   金物売りに変えられないだろ?

   先生が、勝手に商店街の看板を取り替えるわけにも、

   いかないんだからな。」

面堂「それで?」

諸星「商店街の店主たちは、売り上げがあればいいのと

   騒ぎが起こらなければ、夜店を行うのにはOKなんだよ。

   そうでなければ、準備してきたのが無駄になるからな。」

僕と諸星との会話を聞いていたのか、竜之介さんが会話に加わる。

竜之介「確かに準備は、てまひまかかるぜ。

     おでん作るときなんか、

     材料買って材料ごとの切り方でクシに刺して、

     特製だしに、何日もつけこんでよう。

     準備した材料が、残るってぇのは、

     売り側にとっちゃあ痛いもんだぜ。赤字だもんな。」

諸星「そのとおり。」

面堂「だから?」

諸星「俺たちには金がない。だけど、お前はお金持ち♪

   もし、お前が友引高校生徒全員におごってくれたら、

   オレが夜店をやってくれるように店主たちに話を通す。

   オレは店主の人達とは、ちょっとした知り合いだからな。」

面堂「なぜだ?」

諸星「買い食い大戦争とか、ミス友引選の時には、

   お世話になってるからな。

   それだけではない。

   お前が了承してくれたら、俺ら生徒は今夜は騒ぎを起こさないと

   誓うし、特別サービスだ。

   お前に、夜店の事を教えてやる。どうする?」

僕は悩んだ。

女の子におごるのは、問題はない。

しかし、男どもにおごるのは大嫌いだ。

でも夜店は見たい。

仕方ない…ここで見逃せば一生後悔するかもしれないし。

面堂「いいだろう。おごってやろう、ありがたく思え。」

諸星「
きゃ〜だから好きよ、終ちゃん!!

面堂「奇声を上げるな、気色悪い。約束は守ってもらうからな。」

諸星「よ〜し、わかった。聞いたか、皆の衆。

   今夜は面堂のおごりだ。

   ケンカ騒ぎは、完全ご法度。

   夜店店主の皆様に、迷惑をかける者は即刻退去、いいな!!」

コースケ「おう!いいぞ!!」

竜之介「絶対ケンカはしねえぜ。」

ラム「終太郎、ありがとだっちゃ」

しのぶ「面堂君、ありがとう」

他、あちこちから友引高校生徒たちから歓声が上がる。

諸星は商店街の人達と交渉して、すぐに夜店が開店された。

軽快な音楽が鳴り響き、

夜店店主らの威勢のよい掛け声が響き渡る。

お面売りやら、イカ焼き、アイスクリーム等の夜店が、

金物屋の裏から現れ商売を始め、

浴衣を来た女の子たちが、グループで歩き回りだした。

偉そうに、自信たっぷりに胸を張る諸星。

それに対して僕は自分の眉間に、

だんだんとしわがよっていくのを感じていた。

諸星「ど〜だぁ?これが夜店ってもんだ。わかったか?」

面堂「………………………………これがか?」

諸星「そうだが…?どうした?」

面堂「なんか…想像とちがう…」

竜之介「どこが違うんだ?さっき俺が言ったとおりじゃねえか?」

面堂「ヒヨコはいるけど、風船が飛んでないし、

   高価な物がないし、浴衣着た女性はいるけど、

   着物着た綺麗なお姉さんも歩いていない。」

諸星が首をかしげる。

諸星「……………ちょっと待て面堂、

   お前が想像してた夜店を詳しく説明してみい。」

面堂「ぎんぎらぎんで、ヒヨコとか風船とか、

   手のとどかない高価な物がいっぱい売ってて、

   綺麗な着物を着たお姉さま方が、ぞろぞろいっぱい歩いてる…」

諸星「こら!もっと詳しく、正直にちゃんと言え。」

僕は、ため息をついた。

面堂「
…ミラーボールやスポットライトで照らされて、

   ヒヨコ売ってて、ヒンデンブルク号(※)のように

   大きな風船が飛んで、

   国宝級の仏像やエジプトファラオの

   黄金のマスクとか売ってて、

   おじい様の側に仕えている、

   禿(かむろ※)を従え島原太夫(※)みたいな

   女性がぞろぞろ歩いてる…


諸星「
アホか〜!!おのれはわあああぁぁ!!

コースケ「
何、考えとんのじゃああああぁぁ!!

僕はちゃんと、正直に答えた。

でも、厚紙を折り曲げた変な大きい扇子(せんす)みたいなもので、

はたかれた。

それは
ハリセンチョップというものだと後で教えられた。

彼らなりに木槌で殴り、乱闘騒ぎになるのを避けたらしい。

コースケ「ヒンデンブルク号って、

      ドイツが開発した飛行船だろ?

      風船どころの大きさじゃないぜ。」

諸星「エジプトの黄金マスクが、

   
庶民の祭りで売られるわけないだろうが?

   竜ちゃん家の経済状況から考えろ!

   竜ちゃんから見れば、
どんなものでも高価な物だろうが?」

竜之介「悪〜るかったな。貧乏でよ…」

目がすわって握りこぶしが、ぷるぷる打ち震えている。

諸星「
ご、ごめんねぇ竜ちゃん!!

あわててあやまる諸星。

面堂「じゃあ、これが本当に夜店なのか?」

しのぶ「そうよ。間違いないわ、面堂くん。

     みんなも今夜は暴力抜きで楽しみましょうね。」

ラム「それには、賛成だっちゃ。」

諸星「よ〜し、じゃあとりあえず端から見て行こうぜ。」

コースケ「異議な〜し!」

それから僕らは、ぞろぞろと歩き出した。

夜店は、初めて見る物ばかりでおもしろい。

一番最初、妙な物を見つけた。

割りばしの上に赤いリンゴ。

面堂「…リンゴが割りばしに、突き刺さっている…」

庶民というものは、リンゴ丸ごとを皮もむかずに、

お箸を突き刺して食べるのだろうか?

とりあえず、聞いてみる。

面堂「夜店のときは、リンゴを突き刺して食べる習慣なのか?」

諸星「お前、ホントに知らんのだな。

    よく見ろよ、あれはリンゴ飴というものだ。」

面堂「リンゴの形をした飴か?大きい飴だな。

    食べきるのに時間が、かかりそうだ。」

コースケ「ちがう、ちがう。あれはリンゴの周りに飴をコーティングしてあるんだ。

      甘さの次に、甘酸っぱい味のリンゴをかじる。おいしいぞ。

      リンゴはリンゴ飴用の普通より、ちょっと小さなリンゴだ。」

しのぶ「飴屋さんで売っているのは、リンゴ飴だけじゃないわ、

     いろんな動物の形の飴も、作っているのよ。ほら見て。」

リンゴ飴の側にはいろんな、動物や、鳥を形作っている飴が置いてある。

竜之介「こんなに種類があって、芸〜術だな。これも。」

確かに、小さい物から大きな物まで、綺麗に鮮やかに作っている。

本当に手先が器用だ。

それにしても、リンゴ飴用に作られている特別なリンゴがあるとは、

知らなかった。後で買ってみよう。次の店に目を向ける。

面堂「あれは何だ?」

クモの糸みたいな物体が袋に詰められている。

諸星「よ〜し面堂くんに、先生が教えてあげよう、

   あれは[わたあめ]といってザラメから作られるお菓子だ。

   甘くて口の中で溶けるんだ。

   でも食べるのは、できたら帰ってからの方がいいぞ。

   食べながら歩いて、何かの拍子につまづいて、口の中にわりばしつっこんで、(※)

   怪我するといけないし、なにより手が、べとべとするからな。」

面堂「へぇ〜そうなのか。」

今すぐ食べてみたかったが、楽しみは取っておこう。

コースケ「あっち行ってみようぜ」

面堂「これ何だ?」

水が入った小さないろんな模様のゴムの袋が、水の上にたくさん浮かんでいる。

袋の口はゴム輪で縛られ、長く伸びたゴムひもの先には、小さなわっかが、

作られている。

コースケ「風船ヨーヨーだよ。この紙のこより(※)の先に付いてる小さなイカリで

      わっかをすくってヨーヨーをとるんだ。」

早くも何個かすくって取っている。

諸星「1個くれよ。俺の得意技を見せてやる。」

しのぶ「得意技?風船ヨーヨーを使う技なんて持ってた?」

諸星「本当は、普通のヨーヨーの方がいいんだがな…」

諸星が、何かぶつぶつ文句を言っている。

手の中の風船ヨーヨーの中の水が、バシャバシャ音をたてている。

ラム「一体、どんな技だっちゃ?」

ラムさんの質問に、ゴムをのばして何か調節していた諸星が、ニヤリと笑う。

そしてオーバーアクション気味で、振り向きざまに叫ぶ!!

諸星「
レディス&ジェントルマ〜ン!!!

   
聞いて驚け、見て驚け、俺の得意技!

   
スカートめくり改良版、浴衣めくりじゃ!!

風船ヨーヨーのゴムが伸び、しのぶさんの浴衣のすそを少しチラリとめくった。

コースケ「
うおおおおぉぉ!!感動だぜ!!

諸星「どうだ?すごかろう。浴衣だからスカートのようにはいかんがな。」

自慢する諸星。

しかし次の瞬間、諸星の顔にハリセンチョップが命中する。

しのぶ「
何すんのよ!何すんのよ!何すんのよ!

机ならぬハリセンで、しのぶさんは諸星をぼこぼこにしている。

ラム「ダーリン許さないっちゃ!!」

ケンカご法度の為か、電撃は使わずハリセンで、諸星に天誅をくらわせている。

こうなる事が、わかっててする諸星は、筋金入りのアホとしか言いようがない。

面堂(…しかし…これってケンカ騒ぎ…暴力沙汰じゃないのだろうか…)

バシバシ叩かれている諸星を横目に、近くにある店に目が止まった。

面堂「こんなところにライフル銃?」

しかし見ると、それはチャチな造りの偽物だった。

空気銃のようなものだ。

銃弾のかわりにコルクの弾が、使用されている。

机の向こうのごく近くに、ぬいぐるみとかが置いてある。

しのぶ「それは射的(しゃてき)よ、欲しい物に玉を当てることができたら、

     それをもらえるの。」

やっと諸星を許したらしい、しのぶさんが教えてくれた。

面堂「射撃なら得意です。何か欲しい物あります?」

しのぶ「じゃあね〜あの、ぬいぐるみ取って。」

僕はかまえて何発か撃った。

しかし当たらない。何故だ?調べると銃身がずれている。

面堂「何だこれは?銃身がずれているではないか?」

これでは当たりようがない。

何かだんだん腹が立ってくる。

面堂「黒メガネ!いるか!!」

護衛で影ながら付いて来ている、黒メガネを呼んだ。

人ごみから黒メガネが表れる。

黒メガネ「若?いかがなさいました?」

面堂「お前の持ってる銃を貸せ!」

護身用の銃を受け取り、狙いを定める。

面堂「見てろ!これなら百発百中、ど真ん中に当ててやる!!」

諸星「
アホか〜!!
  おのれは何やっとんじゃ〜!!


またしてもハリセンチョップで叩かれた。

コースケ「
どこの世界に、夜店の射的に
    マジチャカ(本物の銃の別称)を
      使うヤツがいる!!


続けて叩かれた。

面堂(こいつら2人調子に乗りすぎだ。絶対プールの底に沈めてやる。)

ラム「終太郎、それでは賞品のぬいぐるみは穴だらけになってしまうっちゃ。」

黒メガネ「お2人とも、もうそれくらいにしてあげて下さい。

      若は夜店初心者ですから。」

諸星「初心者と言っても度が過ぎるぞ?」

面堂「わかった、もういい。お前は下がっていろ。」

銃を黒メガネに渡す。

しのぶ「面堂くん、これからは本物は使わないでね」

黒メガネ「若、がんばって楽しんで下さいね。影ながら応援してます。」

そう言って一礼して、また人ごみに消える黒メガネ。

面堂「いったいどうすればいいんだよ!!こんなので取れるわけないじゃないか!!」

諸星「そこをうまくやるのが、庶民の知恵さ。こうやるんだよ。」

手を伸ばし、机から体をぎりぎりまで伸ばして賞品に近付き、ライフルを撃つ。

面堂「それってズルじゃないのか?」

諸星「店によってはダメなところもあるけどな。ほら、やるよ。しのぶも取れたぞ。」

全員分のぬいぐるみが取れた。

僕がもらったのは…タコのぬいぐるみだった。

コースケ「じゃあ気を取り直して、今度は俺の得意技を披露するぜ。」

竜之介「得意技?また諸星のような変な技か?」

コースケ「俺の技は、
夜店ならではの究極の技だ!!

究極の技…何だ?何かがコースケを突き動かし熱血している。

コースケ「俺の究極の技…それは…」

みんな何を言い出すのかと緊張している。

コースケ「
金魚すくいだああぁぁぁ!!!

諸星たちは何故かみんな、ぶっ飛んでしまった。

そして僕はただ一人、熱血しているコースケの前で、

茫然としてこんな事を考えていた。

面堂(……金魚すくいって……何だ……?)

復活したみんなが、近づいてくる。

しのぶ「金魚すくいって、あの金魚すくい?」

コースケ「意外に金魚すくいって難しいんだぜ。

      それにな、余り知られていないけれど全国大会まであるんだ。」

諸星「そ〜なのか?意外に奥が深いな」

コースケ「そうだぜ、
あれで金魚を取るんだからな、悟り(さとり)の境地

       入らないと取れないぜ!」

面堂(…
あれって何だ…?)

竜之介「じゃあ、金魚すくいやろうぜ。俺も見るだけでやったことねぇからな。

     おめえが、そんなに自慢するんだったら、その究極の技を見せてもらうぜ。」

金魚すくい屋とやらへ、移動する。

そこには赤や黒の小さな魚がいっぱい泳いでいた。観賞用の魚らしい。

ラム「ほら、終太郎これで金魚を取るっちゃよ」

見せられたものは、薄い紙が針金のわっかに(※)貼り付けられたものだった。

面堂「こんなもので金魚を取るのか?

   水につけたらすぐ破れてしまうではないか?」

コースケ「そこをうまくやるのが、プロってもんよ。」

諸星「知らんかったな…お前
いつからプロになったんだ?

すぐに諸星が、ツッコミをいれる。

コースケ「まぁまぁ深く考えるな。いくぞ!!俺の究極の技!!」

しかし…以前(※)スーパーで見たチョコに描かれていた、何とか戦隊という

変なキャラが決めポーズをとっていたが、どこか似たような、

あんな変なポーズをとらないと、金魚すくいというのは出来ないのだろうか…?

悩んでいる間にもコースケは、水の上に浮かべてある、おわんの中に金魚を

何匹もすくっていく。

竜之介「おぉ、さすがだぜ。いばるだけのことはある。」

諸星「がんばれ、コースケ!」

面堂(確かにうまいものだ。僕はさっきから破いてばかりだというのに…

やっぱり、あの変な決めポーズをとらないとダメなのだろうか…?)

僕のかたわらには、紙が破れたわっかの針金が山積みになっている。

目の前に浮いているおわんには、金魚は1匹も取れていない。

そして見る間にコースケのおわんの中は、金魚で埋まっていく。

コースケ「よ〜しこれでラストだ!」

ラストポーズを決めるコースケ。

思わずみんな拍手する。

しのぶ「わ〜いっぱい取れたわねぇ、すごいわ。

    
少なくともあたる君の技より、ずっといいわ

コースケ「みんなの分も取ったからな。分けようぜ。」

金魚屋からビニール袋をもらって分ける。

コースケ「ほらよ、面堂。金魚分けてやるから持って帰って育ててみろ。

      金魚って水槽の大きさ分育つんだ。(※)

      俺のところは水槽が大きくないから20〜25cmほどが限界だったけど、

      おまえの家のでかい水槽ならもっと大きく育つかもな」

諸星「お前の家の玄関先の水槽の魚、あれってもしかして金魚だったのか?」

コースケ「知らんかったのか?」

諸星「知らんかった。

   金魚っていう大きさじゃないぞ。あれは。面堂、記録に挑戦してみるか?」

面堂「面白そうだから、試してみよう。…それより何か緊張したから

   冷たいものが欲しいな。」

諸星「よ〜し、それじゃあ俺様が、みんなにカキ氷をおごってやろう。

   俺はイチゴだ。」

コースケ「俺ブルーハワイ」

しのぶ「私メロン」

ラム「ウチは七味入り、レモン」

竜之介「俺はみぞれだ。」

諸星「面堂は…聞いてもわからんか?じゃあ俺と同じ、とりあえず、イチゴにしとけ。」

面堂「バカにするな。カキ氷くらい知ってる。

   天然水でもない、ただの水を凍らせて氷を細かく砕いて、

   頭悪くなりそうな、どきつい不気味な原色の

   色付けした甘い水をかけて、原価をはるかに超えた暴利をむさぼっている

   商品だろう?

   それにおごってやろうって、おごるのは僕だぞ。」

諸星「よく一気にしゃべれるな?まぁ細かいことは気にするなって。

   それより暴利をむさぼるって、カキ氷屋さんの前で言うなよ、

   ぶっ飛ばされるぞ。

   
商魂たくましいからな。」

みんなはカキ氷屋へと移動する。

それぞれ、カキ氷を注文して近くのベンチに座って、食べだす。

コースケ「う…カキ氷って言うのは、やっぱりこの歯と頭に響く冷たさが、

      夏を感じさせるんだよなぁ〜」

諸星「この
キ〜ンと響くのが、カキ氷ってもんよ」

しのぶ「そんなに急いで、食べなくてもいいんじゃない?」

諸星「まだまだ夜はこれからだ。まだこれから食って飲んで遊ぶんだからな。」

それから、僕らは夜店探索を続けた。

楽しいあこがれの夜店。

夢のようだ。

たまに嫌な事は、諸星が
知らんぷりして、

タコヤキを食わせようとした事とかもあったけど。

夜が更けて、夜店が店じまいするまで、探索はずっと続いた。

諸星「じゃあな〜みんなお休み〜」

ラム「バイバイだっちゃ!」

竜之介「おう、またな〜」

しのぶ「今度はみんなで、プールで遊びましょうね。」

コースケ「今度は忘れずに、誘ってくれよ〜!」

ラムさんと諸星はしのぶさんといっしょに帰り、

竜之介さんは学校の購買部へ、コースケも帰って行った。

諸星「面堂〜またプール誘ってくれよなぁ〜!!」

大声で、近所迷惑もかまわず、

わめいている諸星を見ながら、黒メガネの運転する迎えの車に乗り込む。

面堂「よし、出せ。」

発進する白いキューベルワーゲン。

黒メガネ「若、夜店は楽しかったですか?」

面堂「思ったより、楽しかった。」

黒メガネ「それは良かったです。我々も心のつかえが取れました。」

面堂「つかえ?何だ?」

黒メガネ「…我々黒メガネは、若に外の情報を、

   夜店のことを話してしまっても、

   若自身は見ることもかなわず、

   どうして期待させるような話をしてしまったのか、ずっと後悔していました…。」

面堂「…夜店の事を知らなかったら…もっと後悔していたかもしれない。

   …でも今日は楽しかった。

   僕はもう夜店の初心者じゃないぞ…

   帰ったら特大水槽を用意しろ!

   金魚を大きく育てるんだからな。」

黒メガネ「わかりました。ギネスブックに載るほど大きくなれば良いですね♪」

そして僕は内心、大いに満足してお土産のリンゴ飴を持って、

わたあめを食べつつ、

ぬいぐるみのタコを持て遊びながら、面堂家に帰ったのであった。

そして、
僕らの楽しい夏休みは、まだこれからも続いていく。








終わり。
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ヒンデンブルク号=大戦前1937年5月6日ドイツ
(当時の政権はナチスドイツ)で、
開発された最新鋭の飛行船で大西洋横断を成功させ、
いざ、アメリカのレイクハースト空港に着陸寸前、
原因不明の事故により、炎上墜落した世界的に有名な飛行船。
大きさは100人以上乗せられるほどの大きさで、
全長245メートル、ジャンボジェットが約70メートル前後なので
ジャンボジェット3機分の大きさ!
時速は125メートル、ツエッペリン社によって作成されました。
飛行船というのは
当時、飛行機よりも日常的な乗り物だったようです。
現在復元され(大きさ等は不明)観光、宣伝用に
使用されているとニュースで聞きました。

禿(かむろ)=太夫になる前の修行中の女の子。

島原太夫(しまばらたゆう)=京都下京区島原で現在も
太夫は存在するそうです。
遊女というイメージを持っている人もいますが、
高いレベルの教育で美しさだけではなく教養高く
今も昔も修行に厳しいそうです。
今はどうか知りませんが、
昔は御所に出入りを許された位をもつ方もいらしたそうです。

わりばし=若に、わたあめや、リンゴ飴を食べさせたのは
車の中ですが、
やはり食べ物は、家に帰って停止した安定状態で食べたほうが、
安全だと思います。
数年前?転んで、くわえていたワリバシが元で
(暗くなるから、詳しく書きませんが)
死亡した子供の事件が、過去、発生した事があるので、
(実話)まぁ何となく念の為、お行儀よく…
でも、うる星の世界なら大丈夫か?(爆)

こより=紙を細長く切ってよったもの。
紙で出来たひもと、考えて頂きたらわかりやすいと思います。
夜店で使用するこよりは、水に溶けやすい紙で出来ています。

薄い紙が針金のわっかに張られている金魚すくいの道具
=正式名称「ポイ」と呼ぶそうです。
使い終わったら、ポイって捨てるからでしょう。
紙の厚さにも種類が、あるそうです。
夜店裏手につんである、ポイが入っているダンボールに
印刷されているポイの種類が、わかる号数を見れば
この金魚すくい屋さんは、
取れるとこか、取れにくいとこかが、分かるでしょう。
何番のポイが紙がうすくて、取れやすいポイか、
この番号の種類のポイが、ごつい紙のかどうかは…
内緒です。

以前=「初めてのおつかい」(自作小説)という面堂が
初めて一人でおつかいに行ったスーパーでの出来事。
そこで庶民の必需品、お菓子等、初めて目にする。

金魚=水槽分ほど必ず大きくなるかは不明です。
しかし金魚の先祖はフナと聞いたことがあるし
実際に、友人宅では20〜25cmぐらいの大きさに
育った夜店で取ってきた金魚が数匹いました。
そこまで育つのに何年かかったかは不明ですが…。
ちなみに、金魚すくい全国大会は、本当に存在します。
何年か前に、不正をしてお出入り禁止の人がでるほど、
熱血した大会のようです。


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